神戸文化ホールのベーゼンドルファー280VCを聴きに行ってみた♪

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2018年7月27日に神戸文化ホールにてBösendorfer(ベーゼンドルファー)の最新機種「Model 280VC」というフルコンサートグランドピアノが聴けるということで行ってきました。

神戸文化ホールに新しいピアノがやってきた!! 新しいピアノの音色を聴いてみよう!

公共ホールに280VCが入るのは全国で初めてとのことです。

2台ピアノ、ソロ、連弾、さらに歌曲、混声合唱と280VCをどんな場面でも使えることをアピールする内容だったと思います。

音色の感想

まだ新しいので音が馴染んでいない、また奏者によって音の印象は変わってくるのですが、とても澄んだ綺麗な音色が印象的でした。

ベーゼンドルファーの深く柔らかい響きも残っているのですが、それ以上に中音の音の抜けが良かったです。

伴奏にメロディが隠れることなくしっかり歌われており、とても聴きやすかったです。

ただ低音の響きは思ったよりあっさりしており、全体的にダイナミクス(音量の差)を出しにくいのかなと感じました。

このあたりはよく音が鳴るスタインウェイとはやっぱり性格が違うのかなと思いました。

もちろん、数年経てばもっと全体的に響くようになるのかなとも思います♪

ただ神戸文化ホールの大ホールではなく中ホールに置かれる意味もよくわかる内容でした。

ピアノの発表会に使うにはピッタリかもしれないです。(それにしてはホールが大きいですが)

実際演奏していないのでわかりませんが、聴いていた限りではメロディが奏でやすく、音も濁りにくい、演奏しやすいピアノなのかなと感じました♪

曲での感想

今回の演奏会では二人のピアニストがソロ曲をそれぞれ演奏、さらに2台ピアノや連弾といった多彩な内容でした♪

2台ピアノ

まず一曲目にモーツァルト作曲「2台のピアノのためのソナタ KV448より 1楽章」

以前からホールに置いてある年期の入ったヤマハCFと2台でのアンサンブル。

上にも書いたとおり中音がハッキリと抜けて聴き取りやすく、ヤマハとの音色の違いがわかりやすかったです。

ただメーカーの違い以上に楽器としての熟成度・年季の違いが大きいだけかもしれないです。

ソロ曲

・グリーグ作曲 「アリエッタ」と「トロルハウゲンの婚礼の日」

とても綺麗に纏まっております聴きやすかったです。

ただダイナミクスはもっとあってもいいかなと感じたり、特に低音からのフォルテでのアルペジオはもう少し響きが欲しいと思うぐらいあっさりしてました。(濁りが少ない感じ)

これは私が聴いていた場所も関係あるかもしれませんし、奏者があえて綺麗な響きのまま演奏された弾いたという可能性もあります。

どちらにしてもピアノの良い悪いではなく今回の演奏で感じた感想です。

曲目的にも発表会で使用したときの想像ができる内容だったのが良かったです。

・ラヴェル作曲 「水の戯れ」

奏者も違えば、曲想もちがうのですが一気にピアノの印象が変わるぐらい音色の変化を感じることができました♪

このピアノの多彩な響きの幅をしっかり聴衆に伝えることができたのかと思います。

やはり全体的にあっさりでした。

音が澄んで綺麗というのもあると思いますが、濁ったり、激しいといった部分はやや苦手なのかなと感じました。

また弱音もしっかりと聴き取れるせいかピアニッシモになりにくい印象でした。

連弾

・ブラームス作曲 「ハンガリー舞曲より」

低音の伴奏が大きくてもメロディが埋もれないのが良かったです。

もちろん奏者のテクニックあってのこととは思いますがこのピアノの特徴のようにも感じました。

高音も他の音に埋もれず独立して聞き取りやすかったです。

この曲は最後にアンコールとして2台ピアノでもう一度演奏されました。

その際セカンドがヤマハのCFだったのですが、やはりダイナミクス、特に響きに関してはCFの方がよく鳴っている印象でした。(手前にあったからかもしれないですが)

歌曲や合唱の伴奏

歌曲の伴奏で聴いた感想ですが、やはり中音がはっきり聴こえるのでしっかりパッセージを聴き取れるのが良かったです。

音の濁りが少ないので歌を邪魔することはなかったのですが、溶け合うという印象はなかったです。

この辺りも数年経てば響きや深みが出てくるのかと思います。

混声合唱に関しては2台ピアノだったのであまりベーゼンドルファーの感想はないのですが、合唱が大きくても280VCのパッセージを聴き取ることはできました。

まとめ

ベーゼンドルファー280VCの感想を書いてみましたがピアノの感想なのか、演奏会の感想なのかよくわからない内容になってしまいました。

ただ、今までにないとても美しい音色を奏でるピアノには間違いないので聴きに行って良かったです。

たたコンサートホールのメインで使えるかといえばスタインウェイに軍配が上がります。

スタインウェイより劣っているかといえばそうではなく、ある一面ではスタインウェイでは表現できない音色をを奏でることができるでしょう。

ただピアノ協奏曲や大ホールとなるともう少し音量が欲しいなと感じました。

今回は神戸文化ホールのベーゼンドルファー280VCについて書きました。

ピアノも生の楽器ですので個体差はあると思います。

そういう意味でもっとたくさんのベーゼンドルファーをたくさんの会場で聴けることを期待しています。

ちなみにホームページによるとベーゼンドルファー280VCは1回につき、20,600円で利用できるようです。

もちろんホール代や調律代は含まれておりませんが興味のある方は弾きに行ってもいいのではないでしょうか?

https://www.city.kobe.lg.jp/a57337/shise/press/press_back/2018/201807/20180717073001.html

ちなみに個人的にはもう廃盤になったベーゼンドルファー275が好きなこともあり、280VCより275VCみたいなのが出ないかなぁとか思ったりしてます(笑)

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